「絵が描けない」を乗り越えた、42歳の AI 絵本作家誕生記
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深夜 23 時。スマートフォンの画面を見つめる佐伯の指が震えていた。
「公開」ボタンを押すまで、あと 1 センチ。42 年間、諦めていた夢が、2 ヶ月で現実になろうとしている。画面には彼女が ChatGPT と Midjourney で作った絵本のタイトルが並ぶ。『ふわりとそらのおくりもの』。
絵を一度も描いたことがない彼女が、どうやってここまで辿り着いたのか。
佐伯は都内の IT 企業で働く会社員だ。企画職として 15 年。日々の業務に追われ、家に帰れば小学 2 年生の娘の宿題を見る。夫は単身赴任中で、週末だけ戻ってくる。
そんな毎日の中で忘れていた、小学 6 年生のときに書いた卒業文集。「将来の夢:絵本作家」。
「あの頃は本気だったんです。図書館で借りた絵本を毎晩読んで、ノートにストーリーを書いて。でも、絵が描けなくて」
中学に入ってから美術の成績は常に「3」。高校では美術を選択せず、大学は経済学部。「絵本作家」という夢は、いつしか「子どもの頃の空想」として心の奥に仕舞い込まれた。
転機は突然やってきた。2026 年 1 月 18 日、土曜の朝。娘がタブレットで YouTube を見ながら言った。
「ママ、この人、AI で絵本作ったんだって。絵、描いてないよ」
画面には、AI で作った絵本を Kindle 出版した主婦の体験談が映っていた。ChatGPT でストーリーを、Midjourney でイラストを作り、3 週間で完成させたという。
佐伯の心が動いた。「もしかして、私にもできるんじゃないか」。
その日の夜、娘を寝かしつけた後、スマホで「AI 絵本 作り方」と検索した。出てきたのは、2026 年版の AI 絵本作成ガイド。必要なのは ChatGPT Plus(月額 20 ドル)と Midjourney(月額 10 ドル)だけ。初期投資は約 4,500 円。
「やってみよう」
翌日、佐伯は ChatGPT Plus と Midjourney のアカウントを開設した。
佐伯が最初に ChatGPT に投げかけたのは、シンプルな質問だった。
「小学校低学年向けの、優しい気持ちになれる絵本のアイデアを 5 つ教えてください」
返ってきたのは、雲の子どもの冒険、迷子の星、森の動物たちの友情など、5 つのストーリー案。その中で佐伯の目を引いたのが「空から降りてきた小さな雲が、地上で友達を見つける話」だった。
「これ、娘が好きそう」
そこから、ChatGPT との対話が始まった。
1 週間かけて、10 ページ分のストーリーが完成した。各ページに載せる文章は 2〜3 行。短く、リズムがあって、声に出して読みやすい。ChatGPT は何度も言い回しを調整してくれた。
次の壁は、イラストだった。
Midjourney の Discord サーバーに入り、最初のプロンプト(画像生成の指示文)を打ち込む。
/imagine a fluffy white cloud child floating down to a small park, soft pastel colors, children's book illustration --ar 16:9
数十秒後、4 枚の候補画像が生成された。どれも美しいが、「絵本のページ」としては背景が複雑すぎる。
「もっとシンプルに、子どもが見やすい絵にしたい」
AI 絵本作成の実践ガイドを参考に、プロンプトを調整した。
simple illustration for children's book, a small fluffy cloud character landing in a park, minimal background, watercolor style, soft lighting --ar 3:2 --v 6
今度は、ページに収まるサイズ感の、温かみのある絵が出てきた。
この調整作業を、10 ページ分すべてで繰り返す。1 ページあたり平均 5 回の生成。合計 50 回以上のトライ&エラー。夜な夜な Discord を開き、プロンプトを微調整する日々が続いた。
ストーリーとイラストが揃ったら、次はレイアウト。佐伯が選んだのは Canva だった。無料プランでも Kindle 用の絵本テンプレートが使える。
Midjourney で生成した画像をアップロードし、ChatGPT で作った文章を配置。フォントは丸ゴシック、サイズは 24pt。背景色は淡いクリーム色。
「娘に見せてみよう」
完成した PDF を iPad で開き、娘に読み聞かせた。
「ママ、これすごい! ふわりちゃん、かわいい!」
娘の目がキラキラ輝いた瞬間、佐伯の目に涙が滲んだ。
「私、絵本を作れたんだ」
2026 年 2 月 21 日、佐伯は Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)で絵本を公開した。価格は 250 円。表紙も Midjourney で作った。
公開から 3 日後、娘の通う保育園の先生から LINE が届いた。
「佐伯さん、絵本を出されたんですね! 園でも読み聞かせに使わせていただいていいですか?」
娘が園で自慢したらしい。先生が Kindle で購入し、iPad で読み聞かせをしたところ、子どもたちが「もう一回!」とせがんだという。
1 ヶ月で 47 冊が売れた。印税は約 3,200 円。金額としては小さいが、佐伯にとっては「42 年間の夢が、数字になった」証だった。
佐伯は今、2 作目の制作に入っている。テーマは「夜空の星が落ちてきて、迷子になる話」。今度は娘もストーリー作りに参加している。
「AI のおかげで、『絵が描けないから無理』という言い訳が消えました。必要だったのは、道具じゃなくて、『やってみよう』っていう最初の一歩だけだったんです」
HAIIA の認定資格プログラムでは、AI を活用した自己実現のスキルを体系的に学べる。佐伯のように「諦めていた夢」を AI とともに動かし始めた人たちが、全国で増えている。
2026 年は、生成 AI が「試す年」から「業務やツールに組み込まれる年」へと移行する転換点だと言われている。個人の創作活動においても、AI は「できない」を「できる」に変える現実的なツールになっている。
佐伯がスタートしてから Kindle 公開までにかかった時間は、実質 45 日間。平日の夜 1〜2 時間と、週末の午前中。特別なスキルも、高価な機材も、いらなかった。
必要だったのは:
もしあなたが「いつかやりたかったこと」を心の奥に仕舞い込んでいるなら、今日、スマホで検索してみてほしい。「AI +(あなたの夢)」と。
きっと、最初の一歩が見つかる。
HAIIA の仲間募集ページでは、AI を使って夢を動かし始めた人たちのコミュニティに参加できる。一人で始めるのが不安なら、同じ道を歩く仲間と一緒に。
佐伯は今日も、深夜の 1 時間を 2 作目の制作に充てている。娘が寝静まった後、Discord を開き、Midjourney にプロンプトを打ち込む。
「絵本作家」という肩書きは、もう夢じゃない。
生成 AI で作った画像やテキストの著作権については、2026 年 4 月時点で各国・各サービスで規定が異なります。一般的には、プロンプトを作成したユーザーに著作権が帰属するとされていますが、商用利用の際は各 AI ツールの利用規約を必ず確認してください。Midjourney や ChatGPT の有料プランでは、商用利用が認められています。
絵本以外にも、AI を使った個人プロジェクトは多岐にわたります。小説、詩、歌詞、音楽、イラスト集、漫画、動画、ゲームシナリオなど、あらゆるクリエイティブ分野で AI が活用されています。2026 年には AI エージェント技術も本格化し、より複雑な創作活動も個人で実現できるようになっています。
まずは無料で試せる AI ツールから始めるのがおすすめです。ChatGPT の無料版でストーリーのアイデアを出してもらう、Google の Gemini アプリで簡単な絵本を作ってみる、など。慣れてきたら有料プランに移行し、より高度な創作に挑戦してみてください。HAIIA の 3 つの軸では、AI を使った自己実現のステップを具体的に紹介しています。
この記事は HAIIA Notes からの転載です。