諦めた絵本を、AI と 1ヶ月で形にした 40代の挑戦
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通勤電車の窓に映る自分の顔を見ながら、佐伯は娘の言葉を思い出していた。「パパ、絵本作ってよ」。小学3年生になったばかりの娘が、何気なく口にした一言だった。
佐伯(42歳、IT企業勤務)は20年前、美大を志望していた。自分の絵本を作ることが夢だった。だが経済的な理由で断念し、実務系の大学へ進んだ。「絵本はいつか作ろう」とノートに書いたまま、その「いつか」は訪れなかった。
仕事と育児に追われる日々。絵を描くスキルは錆びつき、時間もない。娘の言葉は胸に刺さったが、「無理だ」と思った。それが2026年1月のことだった。
佐伯が絵本を諦めた理由は、表面的には「時間がない」「絵が描けない」だった。しかし本当の理由は、最初の一歩を踏み出す方法が分からなかったことだ。
20年前、絵本を作るには専門的な技術と膨大な時間が必要だった。ストーリーを考え、キャラクターをデザインし、何十枚もの絵を描き、レイアウトを整える。プロでなければ無理だと思い込んでいた。
「やりたいけど、できない」。その思いが20年間、心の奥底に沈んでいた。
転機は2026年2月のある夜だった。SNSで「AI で絵本を作った」という投稿を目にした佐伯は、半信半疑でスマートフォンの対話型AIアプリを開いた。
「絵本のストーリーを一緒に考えてほしい」とメッセージを送ると、AIは質問を返してきた。「どんなテーマの絵本ですか?」「誰に読んでもらいたいですか?」「主人公はどんな性格ですか?」
佐伯は娘のことを思い浮かべながら答えた。「小さな女の子が主人公で、夢を諦めそうになるけど、また挑戦する話」。AIはその場でいくつかのストーリー案を提示してくれた。
1時間後、物語の骨組みが完成していた。佐伯は驚いた。20年間「いつか」と思っていたことが、たった1時間で形になり始めたのだ。
佐伯は平日の夜、娘が寝た後の30分を使って絵本制作を進めた。週末は家族との時間を優先し、作業はしなかった。合計で約1ヶ月、以下のステップで進めた。
対話型AIと何度もやり取りしながら、ストーリーを練った。「このセリフは子どもに響くか?」「展開が急すぎないか?」と相談すると、AIは具体的な改善案を返してくれた。
3日目の夜、全16ページの絵本のストーリーが完成した。娘に読み聞かせると、「続きが気になる!」と言ってくれた。
次に、画像生成ツールを使ってキャラクターをデザインした。「明るい髪の小さな女の子、絵本風、温かい雰囲気」とプロンプトを入力すると、数秒で複数の候補が生成された。
最初は思い通りの絵にならず、試行錯誤が続いた。プロンプトの書き方を調べ、「水彩画風」「柔らかいタッチ」など具体的な指示を加えると、徐々に理想に近づいていった。
7日間で主人公、脇役、背景のベースとなる画像が揃った。佐伯は「自分の絵のスキルがなくても、頭の中のイメージを形にできる」ことに感動した。
AIノート機能を使って、ストーリーと画像を組み合わせたレイアウトを整理した。各ページの文章量、画像の配置、フォントの選択など、細かい調整を繰り返した。
印刷用のデータ作成も、無料のデザインツールで完結した。外注する費用も時間もなかったが、AIのサポートで「これでいける」と確信できた。
2026年3月23日、自宅のプリンターで印刷した絵本の初稿が完成した。佐伯は娘を呼んで、1ページずつめくって見せた。
娘は目を輝かせて「パパ、すごい! これ本当にパパが作ったの?」と言った。佐伯は涙が出そうになった。20年間「いつか」と思っていた夢が、1ヶ月で形になった。
「諦めた」と思っていた夢は、実は諦めていなかった。ただ、動き出す方法が分からなかっただけだった。AIは、その最初の一歩を踏み出すための道具になってくれた。
娘は絵本を抱きしめて「次はどんなお話?」と聞いてきた。佐伯は「一緒に考えよう」と答えた。
佐伯は現在、地域の図書館で読み聞かせイベントを企画している。自分の絵本を子どもたちに読んでもらい、反応を見たいと考えている。また、次作の構想も始めている。
彼が使ったツールは、すべて無料または低価格で利用できるものだった。特別なスキルも、高額な機材も必要なかった。必要だったのは「もう一度やってみよう」と思う気持ちだけだった。
「諦めた夢」は、実は終わっていない。AI と一緒なら、もう一度動き出すことができる。佐伯の物語は、それを証明している。
もしあなたにも「いつかやりたい」と思っていたことがあるなら、今日の夜30分だけ、対話型AIに相談してみてほしい。最初の一歩は、思っているより近くにある。
HAIIA の3つの軸では、AIを活用した自己実現の方法を詳しく紹介している。また、HAIIA の認定資格では、AI活用スキルを体系的に学べるプログラムも提供している。一人で始めるのが不安なら、仲間募集のページから同じ夢を持つ仲間を見つけることもできる。
佐伯さんのケースでは、すべて無料または低価格のツールで完結しました。対話型AIは月額2,000円程度のサブスクリプション、画像生成ツールは無料プランで十分でした。印刷も自宅のプリンターで行ったため、追加費用はほぼゼロです。本格的な製本をする場合でも、1冊あたり1,000〜3,000円程度で専門業者に依頼できます。
はい、作れます。画像生成ツールは「こんな絵が欲しい」という言葉での指示(プロンプト)に基づいて画像を生成します。最初は思い通りにならないこともありますが、プロンプトを調整しながら試行錯誤することで、理想に近い画像が得られます。絵のスキルよりも、「どんな雰囲気の絵にしたいか」を言葉で表現する力が重要です。
AI生成画像を含む作品の商業利用については、各ツールの利用規約を確認する必要があります。多くの画像生成ツールは個人利用や小規模な販売を認めていますが、大規模な商業出版には制限がある場合もあります。また、出版社によってはAI生成コンテンツの取り扱いに独自の方針を持っていることがあるため、事前に相談することをおすすめします。自費出版や電子書籍での販売であれば、比較的自由に行えるケースが多いです。
この記事は HAIIA Notes からの転載です。